瑠璃色のように美しい世界

読書と映画、日本酒とワイン、牡蠣と牛、村上春樹とフィッツジェラルドを愛する筆者が見た美しい世界についての日記です。

30歳は人生に大きな影響を及ぼすと思う

去年の12月に30歳になりました。遅いかもしれないけど、2年前くらいから少しずつ客観性みたいなものが持てるようになって、30歳になると自分で色んなことを選択できるようになりました。

 

20歳のときは、23歳がずいぶん遠くに感じられたけど、30歳になると、35歳もなんとなくイメージがつくようになる。でも、35歳は35歳で全く違う体験の仕方をしているんだろうな、とも思える。

 

村上春樹は30歳くらいで小説家として生きることを決意している。

 

たぶん、戦中戦後とは違って、人間の成熟度も日に日に幼稚になっているのだから、20歳で成人というよりも、30歳で成人くらいなんだろうと思う。時代背景が異なるので何とも言えないけど、周りを見ても、20代は突っ走って悪戦苦闘している人ばかりでも、28歳くらいでだんだん腹が座る。

 

私も心理学をちゃんと勉強したつもりだけど、実体験としては、「ようやくこの仕事を続けよう」と思えたのが29歳あたりだった。

 

好きなことに没頭できるのは楽しいけど、自ら没頭している感覚よりも、どこか周りに流されるように巻き込まれた20代で、それは仕事においても、人間関係においてもそうだったと思う。

 

フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」の主人公も30歳である。とにかく、30歳という歳は今後の人生にかなりの影響を及ぼすんだろうと思う。

 

東京に行った時、占い師さんに「人は同じようなことを繰り返すけども、前に進んでいる」といったことを言われました。そう言えば、フロイトが提唱した精神分析も反復・ワークスルーに重きを置いてきた。

 

同じようなことばかりで心身は参ってしまう。過ちが多いと心は擦り減っていくし、なんだかなあ、という感じである。

 

心傷した時、支えになるのは友人とか人の言葉なのだけど、やっぱりアルコールの力はすごい。昨日久しぶりに赤ワインをコーラのように飲むと、その後は本当に楽しくなって、人生を謳歌したい、みたいな躁的な状態になった。

 

アルコールを飲む前は、考えたくなくとも無意識に考えてしまって、そのせいで左肺が痛くなったり、目の前に興味を持てなくなったり、少し良い文章とか、人の些細な気遣いを汲み取ると泣けたりしてきたのだけど、アルコールを飲んでしまうと、人生が楽しくて楽しくてたまらなくなったのである。

 

しかし、見たくないものを見なければならない。

 

見たくないものを誤魔化して生きるには、5歳老けている。

 

30代の方、そのように思われませんか?

 

この後の選択と決断が今後の人生の礎になると感じるのです。